派遣村シリーズ⑦ 「直前の大どんでん返し」

派遣村シリーズ⑥　の続き。

派遣切りに遭い、私ん家に転がり込んできた広田さん（仮名）。
広田さんが私ん家に居られるタイムリミットは４月１５日まで。

４月頭に行った親切な不動産屋「バナナ不動産（仮名）」。
お願いしていた物件が入居ＯＫになったかの結果日は
タイムリミットのちょっと前だった。
広田さんは、そこで決まりだと確信をもっていて、
その良い結果を聞きに、にこやかに出掛けて行った。

私はその日の晩、外で広田さんと待ち合わせした。
ずっと節約生活だったけど、
新居が決まったとなれば今日くらい、
外で美味しいものでも奢ってあげようと思って。

ところが、待ち合わせ場所に現れた広田さんは、
なんとも微妙な笑顔で、なかなか結果を口にしなかった。
ただ、疲れた、すごく疲れたと繰り返した。

なんなの？

何があったの？

 なんか、怖くて、

私からは聞けない…（汗）

とりあえず、２人ともお腹ぺこぺこだったので、お店にＩＮ。
席に付いて、一息付いて、広田さんは経緯を話し始めた。

なんと、この日、

バナナ不動産で


5時間


拘束されていたという…。

 

最初にバナナ不動産へ行った時、
広田さんは自分の条件を全部詳しく話していた。
頭金はいくらくらいまで支払えるか、
職場がどこどこなので
物件はどこのあたりにある物を探しているとか、
タイムリミットがいつなのか、
切羽詰まった状況であることも話していた。

が、この日対応した人は
最初に話した物件はダメだったというのを告げたあと、
全く的外れな場所や高額の物件ばかりを紹介し続け、
無理だと告げても「いい加減にこれで決めろや」的な対応で
一件一件を長時間ゴリ押しし、
気の弱い人間だったら「もう、ここにします」と
言ってしまいそうな追い詰められ方をしたらしい。

初日の長い説明時間と期待が無になったばかりでなく、
タイムリミット前の貴重な最後の休日も、
5時間拘束で無駄になった。

広田さんの凹みようもひどい。
痛々しくて見ていられないとはこのことだ。

 

 バナナ不動産（仮名）


最低。

派遣村シリーズ⑧　へつづく。

 

※ 最初から読む場合はコチラ。

【今朝の体重】　55.8ｋｇ　
【昨夜の走行】　さぼり。
【昨夜の腹筋】　足上げ腹筋　50回