派遣村シリーズ③ 「私の決心」

前回の記事の続き。


突然やってきた１０年来の友、広田さん（仮名）。
２００８年末話題だった派遣切りに遭い、
仕事と住家だけでなく、友に裏切られ、
心がボロボロの状態だった。

一番最後に頼ってきたのが、私のところ。

元旦の冷える夜、薄い上着しか羽織ってないのに、
私の家の前を30分ちかくウロウロしてしていたらしい。
何しろ、私のメアドも携帯番号も分からなくなっていて、
しかも正月だから、実家に里帰りして留守の可能性も高い。
「まだ、ここに住んでいるのだろうか？」
「もしかしたら、違う人が出てくるかもしれない」
「下手すると結婚してるかもしれないし」
「もし、いなかったら…どうしよう…」

「いや、居たら居たで…何て言えばいいんだろう…」

そんなことをグルグルグルグル考えていたらしい。
そうなのよね。私、ギリギリまで、今年の正月、
里帰りするかどうするか迷っていたんだけど、
…はぁ～、帰らなくってよかったよ。

私は広田さんの生活の立直しを手助けすることに決めた。



これは広田さんの為……
………………だけではなかった。

これは、私の為でもあった。


私は１年半前、すごくダメな人にだまされてから、
かなりの人間不信＆自信喪失状態にあった。

広田さんを信じてみたいと思った。

広田さんの生活を立直す手助けが出来れば、
失った自信をまた少し回復できると思った。
この人まで人を騙すようなような人間に変わってるのであれば、
もう、こんな世の中、生きてる意味ないな、くらいに思った。

他人からどう思われるか、自分の立場もちゃんと考えた。
広田さんは「男」で、私は「女」だ。
三十路独身女の狭い１ＤＫに、男が転がり込んでくる。
同じアパートに住む人たちから良くは思われないだろうし、
友達からもきっと変な風に勘繰られるだろう。
（実際、そうだった。嫌んなるよ。）

「性別」って面倒くさい。

私が男だったら、もう少し問題は軽かったはず。
でもさ、友達なんだよ。大事な。

男だろうが女だろうが、そんな理由で友達を助けられないなんてこと、

やっぱ、そんなの私じゃない。

そんな世の中であってほしくない。

数日間悩んで、私はこの結論に達した。

いつも家賃の支払いに行ってる不動産屋に頭を下げてお願いした。
結果、最低ライン４月１５日まで、
大家さんには黙っててくれると言ってくれた。有難い。


こうして、狭い１ＤＫでの

２人暮らしが始まったのでした。


 

派遣村シリーズ④　へつづく。

 

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【今朝の体重】　55.4kg
【昨夜の走行】　さぼり。
【昨夜の腹筋】　さぼり。てか、ブログ書くのに時間かかり過ぎてる（笑）